私とゆかりはとても似ていると思った。
私は、先生に初めて好きだと言われた日の夜に、先生に手紙を書いた。
その時に、ぼんやりと思い浮かべたのは、結婚式だった。
遠い遠い夢だったけど、もしも将来結婚できたなら、そのときに先生に渡そうって考えたんだよね。
偶然だけど、ゆかりと同じことを考えていたことが嬉しい。
そして、その先生への手紙は、新婚旅行の夜に先生に渡すつもりで持って来ていた。
びっくりするかな、先生。
恥ずかしがるかな。
私は、先生の頭を動かさないように、目だけ動かして先生を見た。
スヤスヤと眠っている先生。
私のふとももに置かれた手が、時々ピクって動くのがかわいい。
私はゆかりからもらった封筒を手帳に挟んだ。
そして、手帳に挟まれたもうひとつの手紙を開く。
手帳には3通の手紙が挟んである。
ひとつはゆかりから。
もうひとつは私が先生に渡す手紙。
最後のひとつは……先生からもらった最高のラブレター。