依子の出産のおかげで、またこの6人で集まることができた。



今日は依子も疲れているだろうから、退院後にまたゆっくり集まろうということになった。



みんなと別れた後、私と先生はベビー用品のお店へ向かった。


依子に渡す出産祝いを選ぶ為。




「何がいいかな?」



たくさんの赤ちゃんグッズに囲まれながら私はきょろきょろしていた。



「直が選んだものなら、何でも喜んでくれるって」



ちょっとした一言にまた胸キュン……




私は、布でできた絵本と、来年着れそうな男の子用のかっこいい服を買った。




「これ、龍っぽいな」

「うん。これがいいね」



迷彩柄のつなぎ。


小さな男の子がこんなの着ていたら、めちゃめちゃかわいいよね。




依子と龍と赤ちゃんへのお祝いを買い、家へと戻る。




「いいよね。一緒の家に帰るって」



「それ、何回聞いただろうな。でも、本当にいつもそう思う」



先生は家の近くまで来ると、いつもと違う方向へ曲がった。


華麗なハンドルさばきには何度もドキドキさせられる。

左に曲がる瞬間にチラっと私を見て、ニヤっと笑う。