ゆかりは、せっかくの嬉しい日なのにごめんねと言って話題を変えようとした。



「直は、新婚生活どう?まだ先生に飽きないの?」


私が答える前に、依子が答える。



「直が先生に飽きるなんてあるわけないよ!!」


「そうだよね~!直は、一生このままだね」




その時、足音と共に、ゆっくりと病室の扉が開いた。


「依子ちゃん!!おめでとう!!男の子だってな」




スーツ姿のたっくんは、すっかりサラリーマンが板についている感じだった。


新入社員風のスーツ姿ではなく、もう何年も社会人やってます風な。




「ありがとう!たっくん、仕事忙しいのにごめんね」



「大丈夫だって!さっき、龍に教えてもらったけど、赤ちゃんめちゃめちゃイイ男じゃん」



たっくんは、今まで見た中で1番短い髪型をしていて、雰囲気もすっかり変わっていた。