教室へ向かう廊下で、校長に声をかけられた。





「新垣先生、来月に教育実習生が来ます。新垣先生のクラスにも体育の担当の子が入る予定ですので」




「そうですか?嬉しいですね~!男ですよね??」




ここが重要。



体育の先生を目指すんだから、男の可能性の方が高いよな??



足を止めて、校長の顔をじっと見た。





「いえ。今のところ、この高校の卒業生の女の子です」






俺は、ため息をつき、廊下を歩く。



来月……

ちょっとした問題が起こりそうな予感。




俺は思い出していた。



『いつか教育実習でここに戻ってくるから』って言って卒業した教え子。



もしかして……









―先生目線END―