「あ…もしかして、幸歩…知らないっけ?」


作業する手を止める梗子。


「実は……」



『和丘さんも、これ書いて〜っ!』


梗子が言おうとすると、クラスの女の子が色紙を持ってきた。



渡された色紙には、『綾月先生 誕生日おめでとうございます!!』と真ん中に書かれ、周りを囲むように生徒からのお祝いのメッセージが書かれている。




先生の誕生日…?


そっか…今日は10月12日か……。