下校中、バス停まで行く道で、草岡先輩から声をかけられた。

「真緒ちゃんじゃん。」
「あ、こんにちは。」
「久しぶりだね。」
「そうですか?」
「つれないなぁ〜。」
「先輩、こないだの彼女と別れたんですか?」
「気になるの〜?」
「別に。ただみんな噂してるから。」
「まぁ、別れたね。」
「ふ〜ん。」
「真緒ちゃんのこと気になるからだよ。」
「ははは。」

またいつもの冗談でからかわれてる。
周りで、他の下校中の生徒が、こちらの方を見ながら、ヒソヒソと何かを話している感じがした。
なんか気まずい。

「真緒ちゃん、俺と付き合おうよ。」
「え?無理です。」

またヒソヒソ話が聞こえる。