その時、さっきまで晴れていた空にいきなり黒い雲が広がり、あたりは真っ暗になった。

降りだした激しい雨に真昼は恐怖に駆られ、墓場の出口へと細い墓石の隙間をつたい入り口付近まで急いだ。

その時、右手にある不思議な人影に気がついた。

大きな仏が子供を抱いている石像だった。

足元には赤ちゃんの石像が2体あり、菓子やおもちゃや花が備えられてあった。

「水子地蔵……?」

その時、雷に打たれたような衝撃に真昼は気を失った。