「処女ね……。ふっ。」

真昼はケンに言われた事を思い出すと小さく笑った。

処女と言えば、今の真昼はまさに処女に間違いない。

時を自在に行き来し、最も幸せで、そこにい続けたいと思う自分の世界が、真昼が16歳のまだ男を知る前の自分なだけなので、あえて真昼は誰の手にも触れさせる事もなく処女でいる自分の純潔さが好きであった。

汚れなく愛しく感じるからだ。