夜が明けた。

全ては消え去り、そしてケンと真昼の二人だけが屋上に残った。

「真昼……。」

ケンが真昼の名を呼んだ。

けれど、真昼はケンの方を見ないで立っていた。

「もうどっか行くなよ!」

そのケンの言葉に、

「約束はしない。」

と、真昼は冷たく言った。

「この前のあれは何だったんだよ?」

ケンが真昼に近づこうとした。

「来ないで!!」

ケンを止めて、真昼は続けた。

「一度ヤッた位で彼氏面でもするつもり?」

「何がそんなに君を縛りつけてるんだ?」

ケンが聞いた。