「真昼……。
どうしたの?
顔色が良くないよ。」

心配して、ケンが背後から真昼を抱きしめてきた。

夢の嫌な余韻と、ケンから聞いただけだが、ケンが自分の子供であると聞いていた為に、生理的嫌悪でまたもや真昼はケンを冷たく突き放した。

途端にケンの顔が曇るのがわかった。

「ごめんね、ケン……でもあなたは私の子供なんでしょ?
年頃も変わらないのに、そうやって触られると、生理的に撥ねちゃうの。」

真昼が慌てて言うが、ケンは黙っている。

「………なんだ。」

呟くようにケンが言った。

「何?
何て言ったの今?」

よく聞こえなくて、真昼は聞き返した。

「俺……真昼の事が好きなんだ…。」