執事とお嬢様、それから私



短い脚を組んで悠然と微笑むあやなは到底6歳には見えない。


執事…か。あやなに一生を捧げる…?


それも、悪くないかもな。


だってほら、あやながいるだけで沈んだ世界は明るくなってきた。



「わかった。あやな、あやなをあやなって呼ぶのは今日までにするよ」

「…?」

「お嬢様にお仕えする、って事ですよ」


「まぁ!!和之!!良かったわ!!」



ソファーを立ったあやながギュッと飛びついて来る。


胸に顔をうずめて嬉しそうに笑う姿に胸がトクン…と高鳴った。


…!?

高鳴った!?

ちょ、ちょま!!いやいやいやいやダメでしょ俺、あかんでしょそれ!!

「さぁ和之!!帰りましょう!!今日から西園寺家がアナタのお家でしてよっ!!!!」