『そんな綺麗か?毎年見てるじゃん。』



あたしだって、いつもは、綺麗なんて思わないよ?


「お兄ちゃんと、見れたから、綺麗って思ったんだよ?」


お兄ちゃんといると、心が、幼いころに戻ったみたいだよ…。


お兄ちゃんは、あたしの言ったことに、にっこり微笑んで、頭を撫でてくれた。


「初雪だよね!」


『そうだな。』


あたしと、お兄ちゃんは、手をギュッと握りながら、チラチラと降る雪を見ていた。


お兄ちゃんと見た、初雪をしっかりと焼き付けるように…。