光を背負う、僕ら。―第1楽章―




「学園長は、そんなことまでお分かりになるんですね」




きちんとした肯定ではない返事に、学園長が目を細めてあたしを見る。



そんな学園長と向き合いながら、驚きよりもむしろ嬉しさが込み上げてくる衝動を抑えるために深呼吸をした。




「学園長がおっしゃるとおりです。 実はここ最近、ピアノに触れる機会がありませんでした」



「…そうか。 部活動もあって中学生も色々と忙しいみたいだから、練習する時間がないこともあるんだろうね」



「いえ、違うんです。 そうじゃなくて…」




そこまで言って、学園長が眉を上げてあたしの顔を覗き込んでいることに気が付いた。




せっかくピアノを誉めてくれたのに、こんなこと言っちゃったら変に思われたりしないかな……。




興味津々に言葉を待ちわびる学園長を見ていると、やけに余計な不安が脳裏を掠っていった。



だけどじっくり考えている時間は与えられていなくて、あたしは嫌な汗を纏いながら続きを言った。