光を背負う、僕ら。―第1楽章―




「当時…というか今でも同じだが、この学園に高等部から入るのは本当に困難なことなんだ。 何故かというのは、体験入学の説明でも言っていたらからある程度のことは分かるだろう?」



「はい」




高等部から入ることが難しい、ということはお母さんからも聞いて知っていたけど。


どうして難しいのか、ということは今まで何も聞かされていなかった。



でも今日の体験入学のとき、学園長の言う通りその説明もされた。




「そもそも以前はこの東條学園、初等部からしか入れない制度にしていたんだ。
でもそれだと受験がないために、どうしても気を抜いてしまう生徒も出てきてしまうのが問題になっていた。
音楽のプロを目指そうと思って幼いときからこの学園に入ってきたのに、成長するにつれてその気持ちに余裕が出てきては何も意味がないんだ。
自分の限界は、自分が頑張り続ける限り広がるのだから」



「……」



「そこでこの学園はこの問題を解消しようと、特別に新たな制度を導入することにした。
それが“特別編入制度”と、“特別進級制度”だ」




学園長が言ったその二つの制度は、今はもうこの学校が注目を浴びる一つの理由に等しいと。



説明会のときに、詳しく聞かされていた。