光を背負う、僕ら。―第1楽章―




先生が最初に話した夢のことと今話したことはあまりにも矛盾していた。



そのことに戸惑いを隠せずにオロオロし出すあたしを見て、先生は慌てて続きを話す。




「あっ、違うの!
ピアニストになりたいって思ったのは本当よ。
だけどそれは“本当の意味”で目指したわけじゃないってこと」



「えーと…」




先生は懸命に意味を説明しようとしてくれている。



だけど今までにも色々な話を聞いていた頭はもうすでにパンク状態で。



今の先生の話を聞いたとしても、頭の中ですぐに理解することはほぼ不可能に近かった。




「ごめんね、佐奈ちゃん。 もっと分かりやすく話すわね」



「…はい。 そうしてもらう方が良さそうです」




そんな状態のあたしに気付いて更に気遣ってくれる先生に、あたしは苦笑いをしてお礼を述べる。



そうして先生は、ゆっくりかつ分かりやすいように言葉を選んで話してくれた。