光を背負う、僕ら。―第1楽章―




チケットは年月を物語るように少し色褪せてしまっている。



だけど形はとても綺麗なままで残っていて、先生がこのチケットを今までずっと大事にしていたことが分かる。



スケジュール帳に丁寧に挟んでいたことからも、先生がこの思い出のチケットを大切に保管していたことがひしひしと伝わってきていた。




「初めて聞くピアニストの生演奏は、想像していたものとは違って本当に素晴らしかった。
とても感動出来るものだったわ。
学校の授業で鑑賞するピアノの演奏とは、全然違っていたもの」



「………」



「コンサートでは色々と有名なピアニストの演奏を聞いたけど、私が一番惹かれたのはやっぱり笹川さんだった」



「…お母さん、ですか」



「ええ、そうよ」




お母さんのことを話す鈴木先生は、とても輝いているかのように眩しい。



そして無邪気に笑う姿は、あたしと同じ15歳の少女だった。