光を背負う、僕ら。―第1楽章―




そろそろいいかな…。



自分が準備し終わった後、後輩達の準備の出来具合を見計らって口を開く。



「そろそろ始めたいんだけど、みんな準備出来たかな?」


「はい!!」


「出来ました!!」



口々に返事を返す後輩達。



その返事はすべて、OKというものばかりだった。



「じゃあ、始めようか」



座っていた椅子から一度立ち上がり、座り直す。



座り直すあたしの手には、フルートが握られている。



後輩達の手にも、フルートが握られている。



そう。

あたしが担当している楽器は、フルートなのだ。



今思うと、フルートに魅力を感じたのは、吹奏楽部に仮入部に来た時だった。



あたしが一年生の時にいた三年生の先輩がフルートを吹いているのを聞いて、フルートの音色に一瞬にして惚れた。



あの時聞いた透き通るようなフルートの音は、今でもはっきりと耳に残っている。



入部した当初は、リコーダーとは違う横笛のフルートにかなり苦戦したものだ。



だけど今ではお手の物。



それは時間のせいなのか、あたしの努力の成果なのかは分からない。



だけど分かるのは、あの時と今のあたしが違うということだ。