「部活が終わったら、ゆっくり話を聞かせてね!」
振り向くと、流歌はあたしを茶化すようにそう言って、同じパートの子達と一緒に音楽室から出ていった。
「もぉ~…」
出て行く流歌の背中に向かってそう言ったけど、きっと流歌の耳には届いていないだろう。
もぉ…。
流歌は恋の話になると、すぐに盛り上がるんだから…!
まぁ、相談にものってくれたりして、お世話になってるんだけどね。
あたしは片手に楽器を持ち、もう片方の手に必要な物などを持つと、音楽室から出た。
今から空いている教室で、パート別に分かれて練習をするのだ。
さっき流歌が音楽室を出て行ったのも、そのため。
音楽室を出ると、今日の練習場所である3年1組の教室に向かった。
教室に向かう途中、他の教室から早くもパート練習の音が聞こえてきた。
少し早足で歩くと、すぐに教室に着いた。
教室に入ると、先に来ていた後輩達が準備をしていた。
あたしがやるパートは三年生があたし一人だから、なんだか寂しかったりもする。
だけど三年生があたし一人なんだから、逆に頑張らなくちゃって思える。
後輩達を待たせないために、遅れた分を取り戻すつもりで、急いで準備を済ました。



