光を背負う、僕ら。―第1楽章―

「…っそんなことないよ!」




気がつけば、声を張り上げていた。



突然のことに驚き、うつむいていたお母さんが顔を上げる。



悲しい瞳が、あたしを見ていた。



思わずそんな瞳と目が合った途端、戸惑って何も言えなくなってしまう。




……ううん、違う。



それ以前に、どうしていいかわからなかったの。



声を張り上げたのも咄嗟に起こした行動で、自分の意思よりも先に体が動いてたから。



だから思わず、お母さんと目が合ったまま止まってしまうあたしの体。



でも心の奥で、何かがあたしを必死に動かそうとしていた。




きっとそれは……





現実から目を逸したあたしだ。




「事故に遭う前みたいに弾けないなんて、そんなの嘘だよ!!お母さん、前と変わらないくらい上手かったじゃない!」




もう…無我夢中だった。



現実から目を逸したあたしは、何年経っても現実を受け入れられてない。



だから、無我夢中でお母さんに言っていたんだ。