光を背負う、僕ら。―第1楽章―

「けど…。」




お母さんが付け足した言葉に、思わず下を向きかけた顔を途中で上げる。




「けどね、だからこそ佐奈がお母さんの支えになってくれたの。」



「………。」



「周りの人がいろんな目で私を見てくるようになった中、佐奈だけは以前と変わらずお母さんと接してくれた。些細なことだったけど、お母さんにとってはとても嬉しいことだったの。」



「えっ…。もしかしてそれが、あたしが支えになった理由なの?」



「えぇ、そうよ。」




一瞬、そんなことだけで支えになるわけなんかないって思った。



だけど目の前には、優しく微笑むお母さんがいる。



それはお母さんが言っていることが、本当であることを表していた。




「お母さんが一人うつむいている時、佐奈はよくピアノを弾いてくれた。…あれは、励ましてくれていたのかもね。」



「…あっ。」




ふと、かすかにだけど頭を過ぎった記憶。



それはお母さんの言う通り、励ますためにピアノを弾いていた時の記憶だった。