光を背負う、僕ら。―第1楽章―

おかげで、強張っていた体が少しだけほぐれていくような気がした。




「すぐに周りにいたスタッフ達が救出に来てくれたおかげで、なんとか大丈夫だったのよ。幸い頭を打つことはなかったんだけど、やっぱり体中には怪我を負ったの。特に右手には機材がまともに直撃してね……。一番重傷だったのは、右手首だった。」




お母さんがまた、悔しそうに顔を歪める。



そう。


8年前に病院で見た、あの表情…。




「そんなに…重傷だったの?」




お母さんの表情につられて、あたしまで悲しい表情になってしまう。



その時のお母さんの気持ちを、すべて悟れるわけじゃない。



だからこそ少しでも状況を知って、お母さんが体験した気持ちに近付こうとした。




お母さんは辛そうに眉を寄せながらも、詳しく話してくれた。




「機材が直接右手首と当たったことによって、神経が傷付いてしまったの。骨は折れてなかったんだけど、ヒビは入ってたんだって。」



「そんなに…。」




痛々しい怪我の症状は、聞いただけで鳥肌が立つものだった。