光を背負う、僕ら。―第1楽章―

お母さんはそんな写真たてたちを、懐かしそうにも愛しそうにも見ている。




「お父さんと出会って、結婚して、佐奈が産まれた。それが神様がくれたもう一つの幸せ。…夢を叶えた時以上の幸せだったわ。」




本当に、と強調したくなるほどの笑顔で、お母さんはあたしを見た。



この時のお母さんは本当に“お母さん”らしくて、あたしが産まれてきたことを本当に喜んでくれていた。





今更だけど、気付いたの。



あたしは望まれて、産まれてきたこと。



あたしが産まれたことを、喜んでいてくれたんだってこと。




ずっと…少しだけど不安に思っていることがあった。



いつも進路の話をしてくるお母さんは、あたしのことを進路のこと以外で見てくれていないんじゃないかって。



ただ自慢出来るような子供が欲しかっただけで、それ以外は何にも思ってないんじゃないかって…。




だからお母さんの笑顔を見た瞬間、あまりにも嬉しくて少しだけ泣きそうになった。



だけどお母さんの深刻な声で、溢れかけた涙はスッと引っ込んでしまう。