光を背負う、僕ら。―第1楽章―

なんか……すごく嫌だ。




あたしは言葉には出来ない思いを抱えていた。




あの二人を、二人きりにするの?



あたしが…自ら。




さっきまではこの場から立ち去りたいと思っていたけど、状況が変わった今は違う。




二人きりにするなんてこと、あたしは望んでないもん…。




あまりにも突然自分に突き付けられた事実に、あたしの体はショックのあまり微かに震えていた。




あたしの気持ちなど知るよしもないみんなは、早く早く、とあたしをせかす。




「…佐奈。」




困惑した声で、真奈があたしの名前を呟く。



その声からは、真奈が助けを求める気持ちが伝わってくる。



さすがに付き合っているといえども、伸一と二人きりになるのは恥かしいのだろう。



唯一教室に残っているあたしに助けを求める理由は、それだけで十分だった。



あたしは、真直ぐ真奈を見る。



真奈もあたしを見た。




真奈は友達。



でも今は、恋のライバル的存在。



だからと言って憎んだりということは、あたしには出来ない。





だからこそあたしは、あんな一言を言ってしまったのだろう。