伸一と真奈を二人きりにすることに反対する理由がある人など、ここには誰もいなかった。
何も言えない、あたしだけを除いては。
「そうだよねー。そうなったらあたし達、早く帰らなくちゃね。」
「そうだよ、帰ろ帰ろー。」
「えっ!ちょっとみんな!?」
はしゃぎながら足早に教室を去ろうとする友達を、真奈は必死に止めようとする。
だけどその努力は虚しく、友達はみな真奈をスルーして教室から出て行く。
伸一の友達もいつの間にか帰ってしまったらしく、伸一はとことん困り果てている様子だった。
「あっ、佐奈ちゃんも早く!」
「…えっ。」
一連の光景を呆然と見ていたあたしに、先に教室を出た女子が手招きをしながら言った。
「ほらっ、あの二人を二人っきりにしなくっちゃ!」
ニヤニヤと楽しそうに言う彼女に、真奈は「もう、やめてよ!」と横から口を挟む。
さっきの言葉を言われた張本人であるあたしは、プールバッグを持つ手に力を込めて、自分の気持ちが溢れ出しそうになるのをただ堪えた。
何も言えない、あたしだけを除いては。
「そうだよねー。そうなったらあたし達、早く帰らなくちゃね。」
「そうだよ、帰ろ帰ろー。」
「えっ!ちょっとみんな!?」
はしゃぎながら足早に教室を去ろうとする友達を、真奈は必死に止めようとする。
だけどその努力は虚しく、友達はみな真奈をスルーして教室から出て行く。
伸一の友達もいつの間にか帰ってしまったらしく、伸一はとことん困り果てている様子だった。
「あっ、佐奈ちゃんも早く!」
「…えっ。」
一連の光景を呆然と見ていたあたしに、先に教室を出た女子が手招きをしながら言った。
「ほらっ、あの二人を二人っきりにしなくっちゃ!」
ニヤニヤと楽しそうに言う彼女に、真奈は「もう、やめてよ!」と横から口を挟む。
さっきの言葉を言われた張本人であるあたしは、プールバッグを持つ手に力を込めて、自分の気持ちが溢れ出しそうになるのをただ堪えた。



