光を背負う、僕ら。―第1楽章―

自分でも今何をしていいのかも、何をしたらいいのかもわからず、ただ視界に入った自分の机の横にかけてあったプールバッグを、乱暴に手に取った。




そうだ…。


早くこの場から消えればいいんだ。


早く、自分の足で。




そう思って立ち尽くしていた足を動かそうと心みるものの、まるで足は石になってしまったかのように、びくとも動こうとしない。




動いて…。



動いてよ、あたしの足。




あたしの意思とは正反対の足が、もどかしい。




早くこの場から立ち去りたいのに。



あの二人と同じ場所に、これ以上一緒にいたくないのに。




……もう、傷付くのは嫌なのに。





気を抜いてしまえば、いくらでも涙は出そうだった。



だけど、ここでは泣けない。



みんなにあたしの気持ちを知られてしまうわけにはいかないから。





「あっ、真奈と伸一君は今から一緒に帰るんでしょう?だったらあたし達、こんなところにいたらお邪魔虫だよね、みんな?」




盛り上がる空気の中にいる誰かが、ひらめいたようにそう言った。



それを聞いた周りの人達は、口々にそれに賛成する。