光を背負う、僕ら。―第1楽章―

…そっか。




やっぱりこの場にあたしがいることは、伸一にとっては邪魔なんだよね。



他の人だって、たくさんいるのに…。





伸一に直接言われたわけじゃないけれど、伸一の視線から自分だけが邪魔者のように感じられているみたいで、なんだかそれが急に悲しくなってくる。



プールバッグに伸ばした手のひらを一瞬離し、その手に力を入れてギュッと握った。



行き場のない感情をそうやって堪えていると、緊張したような伸一の声がした。




「あっ、あのさっ、真奈。」





……チクン





なぜだろう。



五年生の時から伸一が真奈を呼び捨てにする瞬間を、何度も何度も聞いてきたはずなのに。



なのにそれでも胸が痛むのは、きっとあの頃とは違う微かな違いに気付いてしまったから。



今の伸一が真奈を呼ぶ声は、あの頃とは明らかに違う。



名前を呼ぶその声から、とても大事そうにしている感じや愛しそうにしている感じが伝わってくる。



それ以前にもう、名前を呼ぶ時の緊張した声が、伸一が真奈を好きなんだなって感じさせられた。