ハムスターは、にこっと笑うと


「おしい!」


言って、元の顔に戻り、


「ここの別名は”惑いの森”なんだ。

ボクは、道に迷って疲れた人は

食べないけど、『惑って』いる人

の魂はいただいちゃう。残念だけど

アナタは先に進むための

道を探している最中だ。

まだボクの餌じゃない。」

首をかしげるルカの目の前で

ハムは短い腕をサッと振った。

目の前の映像が揺らめいて、

何かの映像と交わり、

次の瞬間には、

ルカは図書館を思わせる室内にいた。