「ごめんね」


「しかたないよ」


ハジメはやさしくほほえんだ。


「ヒューヒュー!」

平田が言う。

なんて邪魔な男なんだろう。


「それでね、ハジメ」


「なんだ」


「たった今考えたんだけど、オード卵をハム研に持っていっても良いかな」


「良いけど、どうするんだ」


「オード卵をどうするのか、みんなで決めるよ」


「樹海に捨てるよりは、良心的な判決が下りそうだな」


「ありがとう……」