「さーあ。ミミとオード、良い感じだったからねえ。二人で駈け落ちでもしちゃったんじゃない?へへへ」

「実は僕達は、一連の事件の犯人としてミミさんを疑ってるんです」


「知ってる。だって昨日、めぐたんが、叫んでた。ヒヒヒ」


「めぐたん!」


「へへへ」


鶴見ミツルはいやらしい笑みを浮かべた。


目黒さんは顔を赤らめてほほえんでいる。


「目黒さんに怒鳴られた後、ミミさんはどんな感じだったんですか?」

平田が言う。


「オードが慰めて、チョー良い感じになってたんだってば。ヒヒヒ」


「超良い感じですか」


「ここだけの話、オードってミミのこと好きっぽいよ。ヒヒヒヒ」


「へえ」


「ウルフがミミと付き合ってたって知った時も超怒ってたからね。へへ」


「へえ。愛ですね」


「じゃっ、ボクは勉強があるから、このへんで失礼しますよ」


鶴見ミツルはそう言うと、小走りで外に出ていった。

なかなかすばしっこい男だ。