「確かに……」


「動機もある……よね」


「沼袋部長が、山嵐ノゾミと親しくしていることに腹を立てて、売女が嫌がらせの手紙を送ったんですね!」


「そして、沼袋部長が思い通りにならないので、痛め付けた……」


「恐ろしい女……」

目黒さんは身震いした。


「ウルフが襲われたのも、ミミさんが犯人なら納得でるわ……」


「売女の元彼だったからですね」


「ミミさん、ウルフさんに未練がありそうだったよね」


「確かに!」


「平田が襲われたのは、キスしたから……!?」


「僕はちゃんとお金払いましたよ!」


「お金じゃ買えない物……なんですね」

目黒さんが言う。


バイオのモニターは、きゅうりのサンドイッチを犬と取り合う沼袋部長が映し出されている。


「私が襲われたのは……なんでだろう」


「ミチコさん、知らず知らずのうちに、恨みを買っちゃったんじゃないですか」


「あ……もしかしたら」


「お!?」


「病院でミミさんに会って、沼袋部長の入院を知らせたんだけど、私だけ先にそのことを知っていたから……」


「まさに嫉妬に狂った女ですね」


「で、警察に突き出すの?」


「いや。こんな憶測だけじゃ、警察は相手にしてくれませんよ」


「じゃあ、どうしたら?」


「自首するようにすすめましょうよ」


ブラの肩ひもを直しながら、目黒さんは言った。