翌々日。

部室で会議が行われた。


メンバーは、平田、目黒さん、私の3人と、平田のノートパソコンのスカイプで参加の沼袋部長の計4人だ。


「平田先輩、最新のバイオじゃないですかぁ。すごい」


横縞のワンピースを着て若干横に膨張した目黒さんは言った。


「子供の日にパパに買ってもらったんです」

山暮しで飢えていた反動か、この二日で見事にリバウンドをした平田が言った。

これでは、デブ会議だ。


スカイプの映像には、木陰でアフタヌーンティを楽しむ沼袋部長が映し出されていた。


「グッドアフタヌーン!」

沼袋部長は画面のむこうから言った。

すっかりアフタヌーンティ気分だ。


「じゃ、さっそく脅迫状を読んでみましょうよ」

平田が言う。


目黒さんは本棚から手紙の束を取り出した。

「真剣に読んでみましょう。黙読!」





‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
沼袋さんへ。
なんでもお金で解決できると思わないでください。
私はお金で買えない大切な物を失いました。
あなたたちは、お金だけ払って、すっかり罪を償ったと思っています。
それが私には許せません。
反省してください……

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐