山賊眼鏡餅。

ハジメの家に、ドアは無い。

私が一昨日壊したからだ。

目隠しなのか、風避けなのか、それとも両方のためなのか、ドアのあった場所には、ゴミ袋が貼られていた。



「こんにちは~」

私はゴミ袋をめくって声をかけた。


小屋の中からは、おいしそうな匂いが漂っていた。

遅目の朝食か、早めの昼食だろうか。




「誰?」

小屋の奥から、ハジメの声がした。




鼓動が早くなるのを感じた。

ハジメに会うのは、ほんの1日ぶりなのに、もう何ヵ月も会っていないように感じる。





私は木の枝を強く握り締めた。