山賊眼鏡餅。

「火事の時に逃げ出したっていうぴよちゃんの鳥かごか?」


「そうじゃ」


「いなくなったのに、なんでそんなもの探すんだ?」


「そりゃ、ぴよちゃんが戻って来たときに、お家が無いとかわいそうだからじゃ」


「そういえば、俺らも、今、動物探してんだ」


「ほう!七面鳥か何かかね?」


「いや。鼠だぜ。ハムスター」


「ほう。なんだか最近動物がよくいなくなるねえ」


「よく?」


「近所のホームレスが飼っとったペスも、最近いなくなったそうじゃよ」


「ペス?」


「あひるのペスじゃ。狐に取られたっちゅう噂もあるんじゃが」


「犬みたいな名前のあひるだな」


「それと、弁当屋さんのゆかりちゃんもいなくなったそうじゃ」


「娘さん?」


「ナマズのゆかりちゃんじゃ」


「それこそ猫か何かに取られたんじゃねーの?」


「ゆかりちゃんは室内の水槽で飼われているんじゃ」


「室内だって猫は入るだろ」


「ドアにはこじ開けた後があったんじゃ」


「ただの泥棒じゃね?」


「なまずまで盗むかね」


「さあな」


「とにかく、ハムスターは、連続小動物窃盗事件の犯人かもしれん。気を付けるんじゃ」


「わかったぜ」




私たちは再びバイクに乗って、登山口まで移動した。

連続小動物窃盗事件……。

全部ハジメの仕業なのだろうか。



胸の奥を締め付けられるような気持ちだった。