山賊眼鏡餅。

「なんだって!?」

沼袋部長は橋本ミミに駆け寄って言った。


「ウルフが……どうしよう」

橋本ミミは目に涙を浮かべている。



「いつからいないんだ?」


「さ、最後に連絡を取ったのが3日前で……それ以来音信不通です」


「私、一昨日の夜、渋谷でウルフ中川に会ったよ」


私は合コンのことをミミに話した。


「ご、合コン?!」


「いろいろな事情があってね」


「そ、そうですか……」


「まっ、大人の事情ってやつやさかい」

平田がマニュキュアの塗られた手を得意げにひらひらさせて言った。



なんだか気持ちが悪い。




「ミミ君、それってウルフ君の携帯がつながらないってことなのかな?」


沼袋部長が言った。

「は、はい」


「君からの連絡を無視して、家で寝ているっていう可能性は無いかな?」


「そ、それはありません」


「なぜ?」


「家に行ってみたからです」


「ウルフ君は一人暮らし?」


「はい……。夜なのに電気もついていなくて……」


「うーん。男だったら、2・3日家に帰らないなんて、よくある話だからなあ」


「う、ウルフ……さんは、ああ見えて、夜遊びはしないんです」


「そうか」


「だから、おかしいんです」