「ごめん、僕塾だからそろそろ帰るね」 「おー」 「いやん、もう帰ってまうの?1日くらいサボったらええやん」 「サボってまでここにいるメリットってなに?」 「ん〜?トリートメント??が、なんて??」 「はぁ〜。じゃあ僕帰るよ、ほなな」 「おー」 「ほなまた明日なぁ〜」 中3の夏。 部活も引退し、先生も親もみんなが口を揃えて言う。 「今度は受験だな」 ってさ。 かといって、今までずっと部活に専念してきたんだ。 急に切り替えられるわけもない。 ただただ、ぼんやり1日が過ぎていくだけだった。