でもこれ以上気持ちを抑え続けると、おかしくなりそうだ。
「あ、永峰くんだ!」
声の主は見なくてもわかる。
同じ中学だった柳原だ。
男だけど女みたいな奴で、勘が鋭い。
3年になってクラスも別々だしあんまり話す機会もなかったな。
顔を上げると柳原の隣に誰かいるのが見えた。
「あれ…お前」
「永峰くん、レーくんと知り合いなの?」
「いや、知り合いじゃないけど知ってる」
同じ学年でこんなに目立つ奴、知らないわけないだろ。
金髪で長身、チャラそうに見えて成績優秀とか反則だ。
蜜川礼澪。
俺の苦手なタイプだ。
そんな奴がなんで柳原と友達なんだよ。
「今レーくん彼女に会えなくて寂しくて泣きそうなんだよ。ね、レーくん」
「だからレーくん呼ぶな!だいたい寂しくもないし、泣きそうでもない!」
仲良さげに話す2人。
蜜川って思ってたより嫌な奴じゃないのかも…。
「なあ、蜜川。お前って遠恋?」
「あ?ああ」
「寂しかったら寂しいって素直に言っといた方がいいぞ。折角気持ちが通じてんだからさ」


