「相沢も…大変だよね。 いろんな女子に絡まれて。 ああいうのって、嬉しいモノなのかな?」 由実夏が聞いてきた。 嬉しいはずがない。 少なくとも、俺は。 人との関わりが面倒だった。 気を使ったり、使われたり… そんなことは、疲れるだけだ。 だったら、独りでいるほうが好きだ。 俺が何をしようと、干渉してこなくて…。 要するに、俺の我儘を聞いてくれる奴じゃないと… カッコよく言うと、俺を解ってくれる人じゃないと。 ―自ら口を、心を開くことはない。