屋上に出ると、暖かい陽射しと、ゆるやかな風が俺たちを包みこんだ。 奈々と幹本がそろって伸びをする。 「ふわーあ…」 「気持ちい~…」 のんびりとした2人の声色が、心までぽかぽかと温かくした。 鼻から空気を吸い込んで、ゆっくりと口から吐いた。 自分の鼓動が聞こえる。 トクン…トクン……。 すごく落ち着く。