夜に誰かが訪ねて来るなんて…
あんまり出たくないや━━━…
私は静かに自分の部屋に移動した
ベッドに入り、
頭から毛布にくるまる。
遠くの方から、また聞こえてくるインターホンの音。
怖くて、不安で、心細くて。
“今日は誰かの側にいたいよ…”
私は目をぎゅっと瞑った。
すると、規則的な電子音が私の頭上で鳴る。
───今度は家の電話だ……
子機を手に取り、
ディスプレイを見ると
090で始まる携帯番号が表示されていて。
少しの間、その番号を見つめ
“お母さんの職場の人かな…”
電話に出てみる。
「はい………」
「心美ちゃん!?」


