お互いの心臓の鼓動を
感じながら

時間は無情にも経過していく。

枕元にある携帯を開くと
午前4時を過ぎた所だった。


睫毛、頬、髪の毛………の順に
優しく触れる。


触れずにはいられなかったんだ。


   「んっ………」

彼は目をぎゅっと瞑る。



「ごめ………起しちゃった?」


私の言葉にリクは首を
横に振ってから

顔を強く目の前の胸元に
埋めた。



   「どうしたの?」