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「先生、少しだけここにいていいですか?」
「ええ…………いいけど…」
「…ありがとうございます。」
私はベッド横の丸椅子に
ゆっくりと腰かけた。
リクは横向きの体勢で
水色の薄いタオルケットに包まれながらスヤスヤと寝ている。
“可愛い……”
リクの前髪の隙間から見える
幼い表情が可愛くて
長い睫毛、鼻、少し乾いた唇に…
きゅんとする。
じっと彼を見つめ
観察していた時。
「遠藤さん…試合もうすぐだから
遅れんなよ…?」
私の後方にいた小日向は
そう言うと、保健室を出ようと背を向けた。
あ・・・・・
「…………うん」
小さな声で返事をしながら頷くのが精一杯。
今、小日向とどうやって接していいのか分からなくて。


