そう言って、 僕の頬を右手の親指で 拭う心美ちゃんが とても色っぽくて。 どうしてかな? 彼女の目にも涙が 溜まってたからなのかもしれない 心臓がドキンと跳ねる。 何も言えなくなってしまったんだ 「これからだよ。はい。」 心美ちゃんからボールを手渡され、4回目のサーブ。 ────ここからだ。 勝つためには、 この集中力を切らしてはいけない。 僕のサーブは、水平に伸びて 相手コートに。 トスを呼ぶ小日向君の声はよく通って 体に緊張が走る。