「何だよ、こんなとこに来させて。」 彼は、眉間にシワを寄せて明らかに不愉快そう。 光が当たらない、 薄暗いこの場所。 ジメジメと空気までが重い。 ドクダミの強烈な臭いが鼻を刺す こんな所に呼び出されたら 誰だって嫌だよね。 呼び出す場所失敗しちゃったな… 茶色く錆びついた体育館のドアを背に、 恐る恐る口を開く。 「小日向君……お願いがあるんだけど…」 「は?」 彼の鋭い視線が僕を攻撃する。 「僕のバレーのコーチをお願いします!」