「じゃあ里山さんは来年、文系選択なんだ」


「うん、そのつもり」



「郁真はどっちにすんの?」



「オレ?
オレは今んとこ、どっちもどっちだから。
ただ、将来の進路を考えると文系かも」



富田君が答える。



「え、もう進路考えてるの?」



驚いた私に、



「まぁね、まだ秘密だけど」



と指を1本立てて唇にあてる。