(くっそー、熊君、憶えとけよ・・・)


満面の笑みを浮かべた熊君を一睨みしてから、私は実行委員を承諾した。


すると、その時。



「じゃあ、オレ、男子実行委員やります」



手を挙げたのは、紛れもなく富田君だった。



この瞬間、昼休みに盛り上っていた女子達が再び色めきだした。



(富田君・・・)



私も富田君の珍しい行動に戸惑った。




そんなクラスのざわめきの中、さっきとは裏腹に不満そうな顔をした熊君には、私も誰も気付いていなかった。