「さて、結果発表といきましょうか」



全部の教科が返ってきて、順位表も貼り出された中、富田君が淡々と言った。



「・・・郁真、それはオレに対する嫌がらせか?」



ずーんと青い顔をした熊君が成績表を握り締めながら唸る。



「ま、まぁまぁ、一応勝負なんで。
白黒はっきりさせましょう」



私はフォローのつもりで言ったのだが、熊君の拗ねる態度は変わらない。




そう、結果は順位表を見るまでもなく明白だった。