「お前との友情を失うとしても、やっぱり諦められないし譲れない」


熊君が言った。


富田君はしばらく黙っていた。




そして、私達の繋いでいる手を見つめたあと、口を開いた。



「オレとお前の差はとっくに出てるよ。
お前はあれからも諦めずに見守るように想い続けた。
オレは里山さんを脅かすような想い方しか出来なかった」




そう、あの時から私は富田君が怖かった。