「郁真は初恋、いつ?」



熊君が腕で突きながら、からかうように話しかけている男の子。




富田郁真君。




熊君とは中学時代、塾が同じだったようで、2人合わせて『クマさんS』と呼ばれていたらしい。



熊君と仲良くなるにつれて、私は富田君とも仲良くなっていた。



「初恋・・・憶えてないな。
曜介みたいに年中発情期じゃないんで」



「あは、言えてる~w」



はしゃぐ私に、



「里山、君はオレの何を知っているというんだ!」



と反発する熊君。