もうダメなのかな? もう明日から、ここには来てくれないかもしれない。 こんな時でも、サラリと伸びた彼女の髪が目に入る。 「髪……触っていい?」 「……なんで髪なの?」 涙を流してから、初めて口を開いてくれた。潤んだ瞳で、不思議そうな表情の彼女。 そんな顔を見ていたら、俺の目にも涙がたまる。