永井先輩は俺の気持ちをくみ取って、助け船を出してくれた。


「……じゃあ、永井に任せる。一日でもさぼったら、補欠じゃなくて退部! それでもいいか?」


わ……認めてもらえた。


「はい! ありがとうございます」


俺は大きく頭をさげた。そして、助け船を出してくれた永井先輩にも何度もお礼を言った。


「永井先輩、ありがとうございます!」

「おう。相馬見てたら、あみちゃんとマジでうまくいってほしくなかったから。頑張れよ」


先輩の好意を無駄にしないように、全力で頑張ろう。



この時、時刻は五時をまわっていた。


まだ間に合うか?


俺は、必死で走った。
大好きな彼女のいる、図書室へと向かって……。